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農家インタビュー

丸山雄一・奈美 × 農業のやりがい

丸山雄一さん・丸山奈美さん

飯綱町(旧三水村)出身の雄一さんと、志賀高原のふもととして知られる山ノ内町出身の奈美さん。それまではふたりとも一般企業に勤めていたが、2009年に結婚し、雄一さんの家業であるりんご農家を継いだ。現在は2ヘクタールのりんご畑を所有し、雄一さんの母とともに3人で5品種を栽培している。また、雄一さんは2016年からアップルファームさみずの取締役に就任し、奈美さんは同社の若手農家の妻の集まりに参加して、地域の農業を盛り上げている。

二人三脚で就農して5年。
苦労も吹き飛ぶ収穫の喜びは
農業の大きな醍醐味

次第に大きくなった「家業とりんごを守りたい」気持ち

2009年の結婚を機に、りんご農家の家業を継いだ丸山雄一さん・奈美さん夫妻。それまではふたりとも会社勤めで、雄一さんは両親から農業を継がなくてもよいとさえ言われていました。しかし、家業のりんごを喜んで買ってくれるお客様がいることに対し、雄一さんのなかでは次第に「親の代でりんご農家を終わらせてしまうのはもったいない、りんごを守って大きくしたい」という思いが生まれると同時に、自営業をしてみたいとも思うようになったと言います。
とはいえ、当時はまだ奈美さんと結婚前でお付き合いしている状態。自分の考えだけでは決めかねていましたが、最終的には奈美さんが一緒に農家を継ぐと決めてくれたことで就農を決意しました。そして「収穫や収入が安定しないから大変で、儲かる仕事でもない」という両親の反対を押し切り、半ば強引に家業に入りました。
一方、飯綱町と同じくりんごの名産地である山ノ内町出身の奈美さんもまた、りんごの兼業農家で育ちました。しかし、当初は農家になることに対して抵抗があったとか。それでも、ふたりでたくさんの話し合いを重ね、「軽い気持ちで始めてみたものの、今では完全にこっち(りんご農家)に染まっています」と奈美さんは笑います。

自然が相手の農業の難しさとやりがい

そんな丸山家では雄一さんが高校生の頃から減農薬栽培を手がけるようになり、アップルファームさみずに加入しました。そこで雄一さんも、就農後は父親から技術を学ぶとともにアップルファームさみずで講習会に参加したり、周囲の意見を聞いて勉強し、自分がよいと思ったものは積極的に取り入れてきました。そのひとつが、面倒な作業も進んでやるということ。
「作物は生育に応じて草刈りや肥料をまく必要があります。それを手が空いたからやるのではなく、最適な時期に世話をするよう心がけいます」 また、奈美さんは天候に敏感になり、毎日天気予報をチェックするようになったのだとか。
「苦労した人件費や消毒代も雹(ひょう)が降ったら終わりなので、収穫して荷造りをした時にやっと達成感が得られます。収穫できることは、決して当たり前ではないと実感しています」

そんなふたりにとって、農業のやりがいとは……。

「段取りは大変ですが、その結果、りんごがうまく実ればうれしいですし、自然のなかで働き、明るくなったら起きて暗くなったら寝るということ自体がやりがいです」(雄一さん) 「毎年、作業は一緒でもうまくいかない年もあり、品種が違えば栽培方法も異なり、講習で勉強しても木の形が違えばやり方も異なります。農業は実践でしか学べない難しさがあるからこそ、経験の積み重ねがよい結果につながるとやりがいを感じます。毎年が勉強ですね」(奈美さん) 特に高校時代に園芸高校に通っていた奈美さんは、野菜や果樹栽培の体験授業から『将来、農業はやりたくない』と思っていたのだそう。それに、収穫まで何があるかわからないりんご農家は、不安もあったと言います。しかし、5年を経た今は、やっと農業のさまざまなことがわかるようになってきました。 「農業の魅力は1日の体験ではわからないもので、収穫の喜びはそれまでの苦労を忘れさせてくれます。それに、自分で作ったりんごを喜んで買っていく人の姿を見るのはうれしいもの。私も2_~3年続けた頃に、やっと『りんご農家もいいな』と思えるようになりました。正直、会社員だった頃のほうが給料は安定していますが、農家は気楽です。どちらも、いい面もあれば悪い面もあるんですよね」

地域の未来を見据え、できることから始める姿勢

こう明るく話す丸山夫妻ですが、実は2013年に雄一さんの父親を亡くしました。
「生前は喧嘩をしながら農業をしていましたが、いなくなるとやはり寂しさはあります。でも、その分、家業への責任感が生まれましたし、生前に家業を継いでおいてよかったと思っています。今は農家として充実した日々を送っています」
また、現在、若手役員に引き継がれつつあるアップルファームさみずの運営において、雄一さんは今年(2016年)から取締役に就任しました。
「今、この地域は農業の後継者不足が問題です。そこで、荒廃地では加工品種など手間のかかからないものを栽培することで、昔からのりんごの産地である三水を守っていくことが大切だと感じています」 実際、丸山家では徐々に減りつつある周辺のりんご農家の畑を借りて少しずつ栽培面積を拡大し、飯綱町で力を入れている英国品種・ブラムリーの栽培も始めました。
また、奈美さんは農業の泥臭いイメージを払拭していきたいと話します。
「どうしても農家は少し汚くて格好もださいというイメージがありますが、今の若い人たちは農業もおしゃれにやりたいと思っていて、都会ではおしゃれにりんごを販売したら売れ行きが伸びます。つまり、見ためも大切です。そこで、今後は外国の農業や山ガールのようなおしゃれなイメージもつくっていくことで、若い就農希望者を増やしていけたらいいですね」 地域に根ざす農家として着実に歩みを進めているふたり。そのまっすぐな眼差しは、確かに三水地域の将来を見つめていました。

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